

バイオセキュリティを継続するために、定期的な研修・検証を行い、衛生意識の向上をはかります。
STEP1 器具類の搬出・清掃
まずは洗浄しやすい環境をつくる。
【ポイント】
敷料や糞などの有機物は、病原体にとって最高の隠れ家。また、汚染レベルが高いと消毒の効果を低下させてしまいます。確実に除去を行い、洗浄作業のしやすい環境をつくることが大切です。

1. 残餌や糞などの有機物を確実に除去します。
2. 取り外せる器具類は、できるだけ別場所にて洗浄・消毒を実施します。
STEP2 洗浄
高い消毒効果は、確実な洗浄作業から。
【ポイント】
洗浄作業は、次に行う消毒効果に大きく影響します。また、確実な消毒効果を保ち続けるためにも重要な作業です。特に、手の届きにくい場所、作業がしにくい場所の洗浄作業を見直ししましょう。

器具類の洗浄・消毒
バイオソルブ希釈液に浸漬後、洗浄し消毒・乾燥させます。
飲水系の洗浄・消毒
1. 配管内の汚れを落とし、全体に消毒液を満たします。
2. 数時間後、消毒液を取り除き洗浄します。
畜鶏舎の洗浄
1. バイオソルブ希釈液を散布し、30分~1時間浸潤させます。
2. 動力噴霧器または高圧洗浄機にて水洗します。
洗浄剤「バイオソルブ」の使用方法
【通常の使用方法】
バイオソルブ100倍希釈液を 1~1.5Li/m2散布後、洗浄します。
【発泡にて使用する場合】
バイオソルブ50倍希釈液を500ml/m2散布後、洗浄します。
【器具類などの浸漬】
バイオソルブ500~1,000倍希釈液に一定時間浸漬後洗浄します。
例)50倍希釈液を100Liつくる場合、2Liのバイオソルブが必要です。
STEP3 消毒
技術の差で大きく変わる、消毒効果。
【ポイント】
消毒効果は消毒液と微生物が接触することが絶対条件。そのため、消毒効果は作業者の技術次第で大きく変化します。適切な濃度で適量な消毒薬をまんべんなく散布すること。また、衛生害虫などベクターコントロールも消毒前に行います。

1. 出入口に踏込槽を設置します。
2. アンテックビルコンS希釈液を1~1.5Li/m2量散布します。 天井・壁・床はもとより、舎内の構造物(仕切り柵・四角など)の陰になりうる場所へしっかりと散布します。
3. 効果の不足する微生物に対して、他の消毒薬を散布します。
4. 消毒後、しっかり乾燥させます。
※舎内に衛生害虫がいる場合は、殺虫剤を用いて駆除します。
アンテックビルコンSのウィルスに対する効果(希釈倍率)
STEP4 器具類の搬入
リスク管理は、再搬入から始まっている。
【ポイント】
舎内の洗浄・消毒が完了したら、畜・鶏舎内へ器具類を再び搬入します。搬入前に踏込み槽の設置をお忘れなく。新たな病原体の侵入阻止は、搬入時からすでに始まっています。

1. 出入り口には、踏込み槽あるいは舎内専用の長靴を用意します。
2. 他所で洗浄消毒した器具類あるいは使用予定の器具類をあらかじめ搬入します。
消毒剤「アンテックビルコンS」を使用した踏み込み槽の設置方法
【1】「アンテックビルコンS」の100倍溶液を調整します。

[10リットル作成の場合]100gを踏み込み槽に入れ、10リットルに調整します。
【2】各出入り口に設置し、しっかりと長靴を消毒します。

汚れ落とし用ブラシを準備します。あるいは洗浄用の槽を用意します。

消毒槽内で、ブラッシングすると効果的です。

薬液の交換は、汚れのひどい場合あるいは数日おきにします。
STEP5 仕上げ
見えない汚染を完全に除去し、バイオセキュリティ環境へ。
【ポイント】
舎内で使用する予定の器具類を搬入し、最終の仕上げ除菌を行います。仕上げ後は不用意な立入りを避けます。また、プログラムは見直しを行い、農場に合ったプログラムを作業者全体で作り上げます。

1. 出入り口に踏込槽を設置します。
2. 舎内専用の長くつを用意します。
3. アンテック ハイペロックス希釈液 15~30ml/m3を煙霧機を用いて煙霧します。煙霧後は導入まで出入を禁止します。
4. 煙霧機のメンテナンスを行います。
フォローアップ
- 農場内の衛生レベルを保つため、定期的な研修を行います。
- マニュアルを作成し、他者によるチェック管理を行います。